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混沌としたカオスな1980年代初頭の東京高円寺に日本初のレゲエスタジオ<NATTY DREAD STUDIO>を立ち上げた男がいた。今に繋がる日本レゲエシーンの最も重要な礎のひとつを築いた男。彼が生前に唯一残した珠玉のリードアルバムが完成した。
カーボー(OISO ROCKERS)の愛称で皆に愛された彼が死に直面した介護ベット上の2か月弱で弾ききったジャジーな旋律の調べ。アルバムの根幹をなすNYABINGHI DRUMサウンドは、世界水準のトップ中のトップジャメイカンラスタリズムセクション<BLACK BLOOD>と現在巷で噂のRoots&Dub Band<OISO ROCKERS>による合作。
アルバム中の2曲にフューチャーされている<RAS DANIEL BABU>はニューヨークナヤビンギキャンプ出身で、かつては<A.PABLO LIVE IN TOKYO>等のプロモーターとして活動していた筋金入りのラスタエルダー(現 薬草民間治療師)。そして、アルバムタイトルである<MELKAM GENA>はエチオピアのアムハリック語でメリークリスマスの意。西洋歴のクリスマスとは別日のエチオピア歴クリスマス(1/6,7)の明けた当日2016年1月8日に雪舞う長野安曇野の伝説的スタジオ<ROOTS STUDIO>で基本リズムの録音がされたことによる命名のようで、エチオピアにそのムーブメントのルーツを主張するラスタの王道とマナーに沿ったラスタ色色濃い土臭くそして洒落た仕上がり。ワールドミュージックのカテゴリーに加えたい素晴らしい一枚。ミックスを担当している世界の<MIGHTY MASSA>のDUB情緒溢れたオペレートも秀悦。
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