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Third World/Bunny Rugs (サード・ワールド/バニー・ラグス)Text by Harry Hawks

質の高いルーツ・ミュージック…
2014/3/14掲載 2014/4/4更新 (C)ダブストアサウンドインク 無断転載を禁ず
メンバー:Bass:
Richard Daley
Drums:
Willie ‘Roots’ Stewart
Guitar & Cello:
Stephen ‘Cat’ Coore
Keyboards:
Michael ‘Ibo’ Cooper
Vocals:
Milton 'Prilly' Hamilton & William ‘Bunny Rugs’ Clarke
1973年~
結成地: ジャマイカ
キングストン
関連アーティスト:
Inner Circle (インナー・サークル)
Glen Adams (グレン・アダムス)
Bob Marley (ボブ・マーリー)
Wailers (ウェイラーズ)
Burning Spear (バーニング・スピア)
I Kong (アイ・コング)
Abyssinians (アビシニアンズ)
サード・ワールド(Third World)
ベース:リチャード・デイリー(Richard Daley)
ドラム:ウィリー'ルーツ'スチュワート(Willie 'Roots' Stewart)
ギター&チェロ:スティーヴン'キャット'クーア(Stephen 'Cat' Coore)
キーボード:マイケル'アイボ'クーパー (Michael 'Ibo' Cooper)
パーカッション:アーヴィン'キャロット'ジャレット(Irvin 'Carrot' Jarret)
ヴォーカル:ミルトン'プライリー'ハミルトン(Milton Prilly Hamilton) & ウィリアム'バニー・ラグス'クラーク(William 'Bunny Rugs' Clarke)

アイボ・クーパー、キャット・クーア、そしてリチャード・デイリーは60年代後半から共に活動を行い、3人ともサード・ワールド(Third World)結成以前はインナー・サークル(Inner Circle)で演奏していた。プライリー・ハミルトンをリード・ヴォーカルに迎えたサード・ワールドの体制は1975年に始まった。彼らは極めて洗練された、そして自ら全てを行うライヴ・バンドであっただけでなく、数々のレゲエ・ヒットを録音したスタジオ・ミュージシャンでもあり、ジャマイカで史上最大のセールスを記録したレコード、エリック・ドナルドソン(Eric Donaldson)の'Cherry Oh Baby'などを手がけた...

「俺が起用したのはウチのスタジオの外から来たバンドだったが、ウチのドラマーであるロイド・アダムス(Lloyd Adams)、通称'ティン・レッグ(ブリキの足)'を擁していた。そのバンドこそ後のインナー・サークルであり、メンバーのうち半分はそれからサード・ワールドとなった...イアンとロジャーからなるルイス兄弟はアメリカ合衆国へ渡り、トーター(Touter)はアグロヴェーターズ(Aggrovators)と共にオルガンを弾いていた。アイボ・クーパーとキャット・クーアはサード・ワールドを結成した...だからサード・ワールドは'Cherry Oh Baby'の一部なのさ」バニー'ストライカー'リー(Bunny Striker Lee)

しかしながら国際的に認知されるスターになったにも関わらず、この一生懸命な、素晴らしい才能をもったバンドは、長い間、周りからの敬意を勝ち取るために厳しい戦いを強いられることとなったのだ。

「高慢なレゲエの知識人たちは、元副総理大臣、デイヴィッド・クーア(David Coore)の息子であり、巧妙なクロスオーヴァー・アーティストであった、ギタリスト/チェロ奏者のスティーヴン'キャット'クーア等、ジャマイカの中流階級生まれの彼らに見向きもしなかった。最初の歌い手である、ミルトン'プライリー'ハミルトン、そしてウィリアム'バニー・ラグス'クラークのヴォーカルの質をはじめ、極めつけは全バンド・メンバーと彼らの音楽家としての高いレベルまでもが見てみぬふりをされていた」スティーヴ・バロウ(Steve Barrow)&ピーター・ダルトン(Peter Dalton)

筆者が最初にサード・ワールドを耳にしたのは、1975年、彼等がロンドンのLyceumで行われた、今となっては伝説となったボブ・マーリー&ウェイラーズ(Bob Marley & Wailers)の前座として登場した時であった。当時、バーニング・スピア (Burning Spear)の名は一部の真剣な音楽愛好者の間でしか知られていなかった。そんな中、サード・ワールドはスピアの'Slavery Days'の衝撃的なカヴァーを演奏することにより、イギリス中の多種多様の音楽ファンを彼のメッセージで喚起した。この楽曲は1976年に発表された彼等のファースト・アルバム「Third World」においても賞賛され、さらに同アルバムには批評家とファン、双方の意向によりアビシニアンズ(Abyssinians)の'Satta Massa Ganna'の美しいカヴァーも収録された。翌年には2枚目となる「96 Degrees In The Shades」をリリースし、こちらも前作同様、洗練されたスタイルを披露した。しかしながら今度は表現豊かで、印象的なバニー・ラグスをリード・ヴォーカルとして迎えた。

ウィリアム'バニー'クラークは1948年2月6日、マンチェスター教区のマンデヴィルで生まれた。しかし2年後にはキングストンのダウンタウンに位置するジョンズ・レーンに移住した。彼の父親はイングランド国教会の聖職者で、バニーの幼少期においてキリスト教が果たした役割は大きかった。しかしながらラジオで耳にしたアメリカ合衆国のソウル・ミュージックが若き少年にもたらした影響は偉大で、彼は一流の学校であるJamaica School of Art and Craftsにて絵画を学び始め、短期間であったがヴィック・テイラー(Vic Taylor)と共に学んだ。すぐに床の上で眠りに落ちてしまうバニーは、このときから"ラグス(絨毯)"という新しいあだ名で呼ばれるようになる。

地元のヴォーカリストたちと一緒に歌ったり、ハーモニーを奏でたりしていたバニーはチャーリー・ハケット&スーヴェニアーズ(Charlie Hackett & Souvenirs)に加入。その後、マックスフィールド・アヴェニューにあるKittymatのハウス・バンドでリード・シンガーを務めることとなった。1968年から1974年にかけて、バニーはキングストンとニューヨークを行き来し、ジャマイカでブルース・ラフィン(Bruce Ruffin)が抜けた後のインナー・サークルと少しの間活動を共にした。その後アメリカを拠点とするバンド、ブルーグラス・エクスペリエンス(Bluegrass Experience)で、グレン・アダムス(Glen Adams)、エリック・フレイター(Eric Frater)そしてスパロウ・マーティン(Sparrow Martin)等、ジャマイカの伝説的なミュージシャンたちと共演した。その頃からジャマイカで自身の運命に賭けてみたくなったバニーはキングストンのレコーディング・スタジオに足を伸ばすようになる。グレン・アダムスはバニーをリー'スクラッチ'ペリー(Lee Perry)に紹介すると、彼はその翌年までペリーのブラック・アーク(Black Ark)に身を据えることとなる。スクラッチがエロル・コング(Errol Kong)またの名をリッキー・ストーム(Ricky Storm)、またはアイ・コング(I Kong)をバニーに紹介する以前、彼はブラック・アークでバッキング・ヴォーカルとして活動していたが、二人はバニー&リッキー(Bunny & Ricky)を結成。2人が録音した楽曲'Bushweed Corntrash'は、その並外れた、ぎょっとするようなダブ・サイドで当時のワシントン・ガーデンにおける音楽のレベルの高さを代表する素晴らしい例となった。ジュニア・バイルズ(Junior Byles)のクラシック'Beat Down Babylon'のカヴァー、'Freedom Fighter'は、彼らのもうひとつのヒット曲であった。バニーはまた'Let Love Touch Us Now'や'To Love Somebody'などの楽曲で、スクラッチが当時展開していた、ロマンティックな側面を表したリリースでソロ・アーティストとしても活躍した。しかしながらスクラッチはバニーのアルバムをロンドンのレーベル、クリック(Klik)からリリースするとき、彼はクレジットにバニー・スコット(Bunny Scott)と表記、それは彼曰く「彼らはスコットランドの名前が好きなのさ...イングランド人はイングランドの名前を好きなように」とのことだった。バニーはこれを不快に思っており、ウィリアム・デヴォーン(William DeVaughn)の時代を超えたヒット、'Be Thankful For What You Got'の素晴らしいカヴァーをバニー・クラーク(Bunny Clarke)名義でオーキッド(Orchid)から発表、その後ニューヨークはグリーンウィッチ・ヴィレッジのBottom Line Clubでサード・ワールドのメンバーと出会い、バンドに加入することになる。

1978年にコンパス・ポイント(Compass Point)というスタジオで録音された「The Journey to Addis」アルバムによって、ついにサード・ワールドに国際的ブレークの時が訪れた。このアルバムには、オージェイズ(O'Jays)のカヴァーによって有名になった、ギャンブル&ハフ(Gamble & Huff)の'Now That We've found Love'の、美しくディスコ調にアレンジされたレゲエ・ヴァージョンが収録されていた。サード・ワールドは全てにおいて独自のアレンジを施し、この続編となるシングルは見事なメッセージ・ソングとなった。この曲は1978年の秋、イギリスのナショナル・チャートで10位を記録し、世界中で大ヒットとなった。

スタジオ・バンドとして、そしてライヴ・アクトとして世界中を回ったサード・ワールドはジャズ、ソウル、レゲエを彼らならではの複雑な都会の感覚でブレンドする、極めて洗練されたアプローチの御用達であり、断固として国際派であった。1981年、CBSレコーズ(CBS Records)に移籍したバンドは、新たにイギリスでTop10入りを果たす'Dancing On The Floor'を世に送り出し、同楽曲はアルバム「Rock The World」に収録された。彼らはコロンビア(|labelColumbia|||)在籍時に5枚のアルバムを録音し、1982年の「You've Got The Power」はスティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)による作曲、プロデュースの'Try Jah Love'がフィーチャーされた。1985年夏、Selhurst Parkで行われ、キャット・クーアがバンドと共にチェロのソロ演奏を披露したロンドン版Reggae Sunsplashは、レゲエ界では現在に至るまでも畏敬の念を起こさせる。しかしながら国際的に高い評価を受けるバンドであったにも関わらず、彼らは自らの生い立ちを決して忘れることはなかった。それはジャマイカのナイニー・ザ・オブサーヴァー(Niney The Observer/Winston 'Niney' Holness)の下からリリースされた'Roots with Quality'が80年代初頭、ゲットー出身のハードコアなレゲエ・ファンの支持を得たことからも見受けられ、それはまた彼らによるこのミッションへの声明でもあった。90年代後期にスライ&ロビー(Sly & Robbie)のレーベル、タクシー(Taxi)からリリースされた、辛辣な'Dem Man Deh'もまた、彼らがルーツ・ロック・レゲエの瞬間を完璧に捉えることができたことを実演した。

このバンドはグループとして、またはソロの活動においても決してライヴやレコーディングを辞めることはなかったが、バニーの健康状態の悪化によって、サード・ワールドが結成40周年記念ツアーを行った2013年を通して数々の公演のキャンセルを余儀なくされた。バニー・ラグスの素晴らしいLP「Time」は2012年の秋にリリースされ、シングル'Land We Love'がもたらした、彼の最後の収益はJamaican Children's FundとChain Of Hopeに寄付された。今年のはじめに彼はフロリダのオーランドへ入院することとなったが、1月末のGleaner紙の報道によると"バニー・ラグス、快方に向かう"とされた。しかしながらその直後、2014年2月3日、彼は悲劇的にも白血病で急逝した。残された彼の妻と8人の子供、そして彼の家族、友人、全世界のファンの皆様へ、Dub Storeスタッフ一同謹んで哀悼の意を表する。

「国際社会でジャマイカ・ブランドを築き上げる上で、彼は何十年にも渡って偉大な大使として活躍してきた」ドクター・ワイケナム・マクニール(Dr Wykeham McNeil) 観光、興業大臣(Minister of Tourism & Entertainment)
2014/3/14 (2014/4/4更新) Text by Harry Hawks
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代表作
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7" Bunny Rugs - Marcus Garvey Mister Tipsy Marcus Garvey
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7" Bunny Rugs, Third World - Love Is Blind Taxi Tune In
   スライ&ロビー率いるTaxiレーベルから、”Tune In”のリメイクトラック!!心地よいトラックにバニー・ラグスの円熟した渋みのある美声が響き渡るグッド・ミディアム・ナンバー!!
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7" Third World, Stephen Marley, Damian Marley - 96 Degrees Cover (2nd Generation) / Third World, Capleton - Good Hearted People Third World Music US
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