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Tennors (テナーズ)Text by Harry Hawks

‘Pressure & Slide’や‘Ride Your Donkey’で有名なボーカル・ハーモニー・グループ、ジャマイカで最も才能あるボーカリストたちがメンバーだった。
2010/3/8掲載 2019/2/15更新 (C)ダブストアサウンドインク 無断転載を禁ず
メンバー:Albert George Murphy
Maurice 'Professor' Johnson
Norman Davis
1967年~
結成地: ジャマイカ
レゲエ音楽史でテナーズが登場するのは不思議にもごくわずかレゲエ関連書籍の注釈の中だけだが、テナーズ(Tennors)がヒットを飛ばした時期のレコード・チャートや音楽愛好家に残された記憶はまったく違う話だ。

クライブ・テナーズ(Clive Tennors)としてよく知られたアルバート・ジョージ・マーフィ(Albert George Murphy)とアルヴィン'チェン・チェン'(Alvin 'Cheng Cheng')はボーカル・デュオとしてハーモニーで歌い始め、レコードを発表したいと夢を見るようにるようになるのだが1965年、アルヴィンが別の道へ歩むことになる。その2年後クライブはモーリス'プロフェッサー'ジョンソン(Maurice 'Professor' Johnson)とテナーズ・ツインズ(Tennors Twins)を結成、すぐに彼らはノーマン・デイヴィス(Norman Davis)を誘いトリオを形成するようになった。

スカの熱狂的なテンポが緩やかになり、ロックステディの優雅なリズムがシーンを占めると、音楽キャリアを不安定にも歩み始めたばかりのテナーズは自分たちがジャマイカ音楽の変革期のど真ん中に立たされていることに気付かされただろう。その時代、才能に溢れたトリニダッド人ギター演奏者、リン・テイト(Lynn Taitt)がこの変革および発展で重要な役割を果たした。ロックステディのベースはそれぞれのビートに合わせて強調することをやめ、リズムを細かく分けるようにパターンを繰り返し演奏するようになったのだ。こうしてリズムにおける重要性はベースとドラムに変移し、以来その重要はそのまま残されてきた。ロックステディが聴かれたのは若干2年あまりだがその大部分がその後のレゲエ音楽に与えた影響は計り知れない。

スカを支配したホーン(金管楽器)の音はアメリカに影響を受けスタイルを真似したソロのボーカリストおよびグループに取って代ったが、テナーズのリリックで聞かれる関心事とはいつもジャマイカ人らしいものだった。スカ期の間、言葉では表現されない結束力がスカを疾走させるメインの力だったが、ロックスステディがボーカリストに間を与えるようになったことで、シンガーたちはその場で感じている心持ちや感情を録音できるようになったのである。こういった歌詞が彼らの存在を確かにし、サファラー(受難者)たちと変わらずシンガーの彼らもウエスト・キングトンのゲットー、恵まれない居住区出身だったことが人々にも生きている証を与える手助けにもなった。

スタジオ・ワン(Studio One)のクレメント・コクソン・ドッド(CS Dodd)の下で行なわれたテナーズのデビュー録音'Pressure & Slide('Pressure And The Slide'としても知られる)'は大ヒットを記録、1967年に最高のセールスを記録したレコードの一枚となった。その人気に目をつけたプリンス・バスター(Prince Buster)は'Shaking Up Orange Street'としてこの曲をすぐにヴァーション化したほどだ。その後も'Pressure And Slide'は幾度となくヴァージョン化され、リズムとメロディはレゲエ・ミュージックのお決まりとなり傑作楽曲の仲間入りを果たしている。シュガー・マイノット(Sugar Minott)が70年代後期に放った美しい'Oh Mr. DC'で、彼はテナーズによるオリジナルの歌詞、さらには自分の新しい歌詞を使い、80年代初期のダンスホール・スタイルの先駆けなる楽曲を発表した。しかし、テナーズがスタジオ・ワンに残した録音はこれだけで、折悪くし悲しいことにモーリス・ジョンソンがこの世を去ったことからテナーズは余儀なく解散を強いられた。

翌年、テナーズは3人目のメンバーとなるミルトン・ウィルソン(Milton Wilson)を迎え入れ、グループを再編成。すぐに、'Ride Your Donkey'でヒットを飛ばす。絶大な人気を集めたこのリズムはまたもヴァージョン化され、同じトラックでテナーズは'Khaki'とそのインストゥルメンタル'Copy Me Donkey'を発表、その間にも'Donkey Man'や'Donkey Returns'と同じ題材を取り上げた作品を聴かせた。'Ride Your Donkey'、'Copy Me Donkey'や'Khaki'はすべて自らのレーベル、テナーズ(Tennors)からリリースされた自主制作楽曲で、彼らは自分たちの作品における著作権を保有することで強みを持った最初のアーティストでもあった。(長く放送されていたジャマイカのラジオ・ショー「soap opera」について歌った)'Hopeful Village'や(サイモン&ガーファンクル:Simon & Garfunkelをカバーした)'Weather Report'のようにトレジャー・アイル(Treasure Isle)のデューク・リード(Duke Reid)といったプロデューサーのために録音を行なうことも時折あったが、彼らの人気を集めたリズム、またそのインストを含む彼らの素晴らしい発表曲は自主制作だった。

'Ride Your Donkey'のリリース後すぐにノーマン・デイヴィスがソロ・キャリアを望みグループを脱退すると、ウエストモーライツ(Westmorlites)で歌っていたロニー・デイヴィス(Ronnie Davis)はノーマンに取って代った。このコンビネーションから形成されたテナーズには、埋め合わせとしてピーター・オースティン(Peter Austin)、ジャッキー・バーナード(Jackie Bernard)、'ファッツ'ブラウン('Fats' Brown)、 ジョージ・デッカー(George Dekker)、ビリー・ダイス(Billy Dyce)、エリック'モンティ'モリス(Eric Monty Morris)、 ネヘミア・リード(Nehemiah Reid)、ロイド・リケッツ(Lloyd Ricketts)、ハワード・スペンサー(Howard Spencer)といった才能あるスターたちがハーモニーとして参加し50以上のタイトルを録音、ロックステディや初期レゲエの時期におけるボーカル・グループの最も印象深いパフォーマンスを聴かせた。

もし、テナーズが'Pressure & Slide'、'Ride Your Donkey'のヒット後、スタジオに戻っていなかったら、間違いなくジャマイカの音楽史において永遠の地位を確実にしたかもしれないが彼らはその後も楽曲製作を続けた。傑作2曲と同様にスムーズに揺れるビートに乗せられた感情豊かな彼らのハーモニーは人々を魅了し、それぞれは賞賛に値する素晴らしい真のジャマイカ音楽であったといえるだろう。アメリカで流行したハーモニーという芸術形式はジャマイカで継続するも、70年代に入るとディージェイとダブ作品が増えレコードを購入する上でそういった作品が優位に立つようになった。数々のボーカル・グループは生き残りに耐える中1975年、テナーズは解散した。
2010/3/8 (2019/2/15更新) Text by Harry Hawks
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