当サイトではJavaScriptが必須となっておりますが、お使いのブラウザではJavaScriptが無効になっています。セキュリティ設定などからJavaScriptを有効にしたうえでご利用ください。

レゲエレコード ドットコム ダブ・ストア・サウンド・インク レゲエとブラック・ミュージックのオンラインショップ - レゲエレコード・ドットコム

レゲエ & ブラック・ミュージック オンラインショップ

日本語 (Japanese)英語 (English)

presented by DUB STORE SOUND INC.

¥0 (0 items)
アーティスト名鑑へ

Clint Eastwood & General Saint (クリント・イーストウッド・アンド・ジェネラル・セイント)Text by Harry Hawks

イギリスを拠点に活動したディージェイで初めてナショナル・チャート入りしたイーストウッド&セイントは、誰もが理解し、そして誰もが参加できるようにジャマイカのディージェイたちの言葉を国際的なスタイルに変身させた…
2015/6/22掲載 (C)ダブストアサウンドインク 無断転載を禁ず
メンバー:Robert Brammer
Winston Hislop
結成地: イギリス
関連アーティスト:
General Echo (ジェネラル・エコー)
Errol Dunkley (エロール・ダンクリー)
Barrington Levy (バーリントン・リーヴィ)
ディージェイのクリント・イーストウッド(Clint Eastwood)は...いやいや、あの有名なハリウッドの同名の人物ではなく...ジャマイカでロバート・ブラマー(Robert Brammer)として誕生した。彼の兄の名はウェイド・ブラマー(Wade Brammer)、70年代終わりごろに最も人気のあったディージェイ、トリニティ(Trinity)として知られていた男だ。兄の背中を追い、彼もキングストンのプロデューサーとレコーディング・スタジオを巡り歩き、ジョー・ギブス(Joel Gibson)、フーキム(Hookim)兄弟のチャンネル・ワン(Channel One)、ヴィヴィアン'ヤビー・ユー'ジャクソン(Vivian Jackson)、バニー'ストライカー'リー(Striker Lee)らの元に残したレコーディングで格別の評判を得ていった。彼は80年代の頭にロンドンへと渡り'True True Loving'と'Blues Night'を収録した12インチ、またレーベル、グリーンスリーブス(Greensleeves)から何ともきわどいアルバム、「Sex Education」をリリースした。

ジェネラル・セイント(General Saint)、本名ウィンストン・ヒスロップ(Winston Hislop)はジャマイカで生まれたが1977年にロンドンへと移住した。彼はジャマイカで1度もディージェイとして働いたことはなく、ショー・ビジネスに興味を持つきっかけになったのは学芸会に出演したことだったと彼は思い起こした。彼のステージ・デビューは1980年にロンドンのMusic Machineと100Clubで行われたトリニティのイギリス・ツアーのステージに上がった時だった。そして彼はブリクストンのフロント・ライン・インターナショナル・サウンド(Front Line International Sound)でマイクを持つようになったのだった。彼の初期作品にはハールスデンのレーベル、チャ・チャ(Cha Cha)からリリースされた、バーリントン・リーヴィ(Barrington Levy)とのコンビネーション'Warm & Sunny Day'の12インチなどがある。

ポルトベッロ・ロードのラリーズ・レコード・ショップ(Larry's Record Shop)で出会うや否や、この2人はすぐに意気投合し、西ロンドン界隈でお互いを刺激し合い、シェパーズ・ブッシュにあったグリーンスリーブスのレコード・ショップの外でしばしば落ち合った。

「あの集団はよくショップの外でハングアウトしていたよ。彼らを通してイーストウッドとセイントのことを知った。予定外だった。だがそうなってしまった。偶然さ。彼らはいつもリリックを思いついていた。ジェネラル・エコー(General Echo)が撃たれたときに、みな散り散りになってしまったが、セイントはエコーを弔うと言ってきかなかった。私たちはこの状況を受け止めた。彼らはそういう人間たちだった。私たちはサウンド・テープからジェネラル・エコーを知り、愛した...」クリス・クラックネル(Chris Cracknell)

ジェネラル・エコーはレコードのリリースよりも、生のダンスホールを録音したカセット、通称サウンド・テープで崇められた最初のディージェイの1人で、彼のアプローチはこの時代のディージェイたちに大きな影響を与えた。1980年、不可解な理由によりジャマイカで警察に射殺されたエコーは彼のライヴを収めたテープ、いくつかのレコード、クリント・イーストウッド&ジェネラル・セイントの胸の熱くなる「Tribute To General Echo」で生き続けている...そしてこのアルバムはイギリスのレゲエ・チャートで第1位まで駆け上がった。

「ジュンジョはいつも俺のところに泊まっていた。彼は俺と俺の友人、ウェイン・スカーレット(Wayne Scarlett)にリズム・トラックをくれた。俺たちはそれをちょっと使ってみようと思ったんだ。エコーが死んだとき、トリビュートをやろうと決めた...最初は俺とウェイン・スカーレットでやろうと思っていたが、最初のテイクは自分1人でやった。それをクリス・クラックネルは気に入ったんだ。イーストウッドもスタジオにいて、俺は一緒にやろうと誘ったが、俺たちにはもっと良い感じの新しいトラックが必要だった。俺はマイケル・プロフェット(Michael Prophet)の'Righteous Are The Conqueror'でやりたかった。クリスは凄く協力的だった。俺たちの時代が来ると彼はいつも俺たちのところにいてくれた...」ジェネラル・セイント

レコードのリリースとは裏腹に、イギリスのディージェイたちはサウンドシステムの外ではレコーディング・アーティストやライヴ・パフォーマーとして注目されずじまいだった。しかし、イギリスで1番ヒットしているレゲエのレコードを売り文句にクリント・イーストウッド&ジェネラル・セイントはこの国の上から下までステージ・ショーに出演し始め、もう1度ヒットを手中に収めた。

「イーストウッドとセイントはHammersmith Palaisである土曜の夜に行われた1981年のBlack Echoes Awardsに出演予定だった。メインはジョニー・オズボーン(Johnny Osbourne)だった気がする。彼らは'Another One Bites The Dust'を歌い、会場を大いに盛り上げた。月曜までこのチューンを探す人々で溢れた。狂気の沙汰になるところだった。なぜならそのチューンはレコードになっていなかったのだから!急遽金曜日にスタジオに入り、そのチューンを録音したのさ...」クリス・クラックネル

'Another One Bites The Dust'も一気にレゲエ・チャートの第1位に上り詰め、なんと9週間もトップの座に君臨し続けた。1981年、"レゲエ・ラップ・デュオ(Reggae Rap Duo)"と呼ばれたこの2人はファースト・アルバムの制作に取り掛かり始め、「Two Bad DJ」というもってこいのタイトルが付けられたこのアルバムはグリーンスリーブスのクリス・ブラックネルが制作を指揮した。

「ファースト・アルバムではジュンジョがくれたリズムを使った。ショップでテープを聴きながら、使いたいリズムを選んだ。ジュンジョはイーストウッドとセイントととても仲が良かった。彼は彼らをプロデュースしたわけでもないのに、彼らが彼のリズムを使って録音することをこの上なく喜んだ。そして私たちはスタジオに入り、トラックをレコーディングした」クリス・クラックネル

ライヴへの出演依頼は驚異的なものがあり、彼らのライヴのためにアイニティ・ロッカーズ(INity Rockers)と名付けられたバンドも結成され、その中には若き日のサックス奏者、コートニー・パイン(Courtney Pine)の名前もあった。

「あれ以上良いものは望めないだろう!当時、コートニー・パインはまだ学生で海外のギグには同行できなかった。その時でさえも俺たちは彼には特別な何かがあることを気付いていた...」ジェネラル・セイント

1981年から1982年の頭、クリント・イーストウッド&ジェネラル・セイントの名は至るところで見受けられ、ライヴ・パフォーマンスを行うたびに勢いを増していっただけでなく、この2人のバッドなディージェイはナショナル・ラジオとテレビにも定期的に出演するようになった。

「Student Unionsでは、ステージの上でジョークも飛び出し、からかってみたりもした。どこへ行っても大賑わいだった...イーストウッドとセイントが言うと全てが面白おかしく聴こえた。彼らはオーディエンスを巻き込み、まるでパーティーのようだった。彼らは同じライヴ会場で何度も何度もブッキングされた。素晴らしい時間だった。人々は未だに私の所へ来ては当時のショーの話をする!彼らは楽しさで出来ていた...」クリス・クラックネル

「俺たちのブレークにはジョン・ピール(John Peel)が不可欠だったんだ。彼のショーでセッションして、それからRadio Oneの"In Concert"セッションにも出た。The Old Grey Whistle Testにもだ...俺たちの他に出たのはボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ(Bob Marley & The Wailers)とアスワド(Aswad)だけさ。俺たちはChannel Fourに初めて出演したレゲエ・アーティストさ」ジェネラル・セイント

レジェンド・ヴォーカリストのエロール・ダンクレー(Errol Dunkley)はこの2人にスパニッシュトニアンズ(Spanishtonians)が1965年に初めて録音し、プリンス・バスター(Prince Buster)の元でヒットさせ、その2年後にデリック・ハリオット(Derrick Harriott)がキース&テックス(Keith & Tex)を使い大ヒットさせた'Stop That Train'のカヴァーを録音するように薦めた。タイミングはイーストウッドとセイントが思い描く80年代にイメージに絶妙にマッチし、彼らは同名の12インチとアルバムでメインストリームにより近づいていった。

「'Stop That Train'で全ての見方が変わった。あれは実はエロール・ダンクレーのアイデアだったんだ。俺たちは1982年の頭にスラウでショーをやっていた。その日はツアーの最終日で、その後休暇のためにジャマイカに行く予定だった。エロールが控え室にやってきてこう言った。"お前らに世界のマーケットにもってこいの曲がある。やってみろよ。ぴったりだと思うぜ"ってな」

「間違いないチョイスだったんだろうと思うよ。今でもこの曲について話すんだからな!専属のバンドも付いて、次のツアーのリハーサルをして、タウン・ハウス(Town House)の新しいアルバムに'Stop That Train'を入れることになった。俺たちはジャマイカから届いたリズム・トラックより1つテンポを上げたいと思った。そしてギグで新しいトラックを生で試したんだ。その夜はOxford Universityでのショーで、次にリリースするシングルは'Stop That Train'だとアナウンスした。俺たちはバンドと共にこのトラックをヴァインヤード・スタジオ(Vineyard Studios)で録ったんだ。'Stop That Train'がリリースされてから程なくして俺たちは、全く違った方向に向かっていった。これはギャンブルだったが、完全に異なったオーディエンスに俺たちを知ってもらえた。"Two Bad DJ"は"エスニック"なアルバムだが、"Stop That Train"は世界にも受け入れられたアルバムだ。このアルバムと共に、俺たちはディージェイ・ビジネスの世界の扉を開いたんだ...」ジェネラル・セイント

この2人はチケットが完売したヨーロッパのツアーに乗り出し、大規模なライヴと共に、彼らのレコードはドイツ、スペイン、オランダなどでライセンス契約され、国内チャートでトップの座に手が届くところまで行った。

「オランダでは第2位まで行ったよ...俺たちの第1位を阻んだのはクイーン(Queen)の'Radio Gaga'だけだった」ジェネラル・セイント

イギリスのクリント・イーストウッドの広報...そう、ハリウッドの方の...は彼らの高まる名声を認めるわけもなく、本家の"Man With No Name"の名を汚しかねないとほのめかした。しかし双方のクリント・イーストウッドは売名行為だと笑い飛ばしたようだ!しかし、これが面白おかしいゲームだけで終わることはなく、イーストウッドとセイントにとって文字通りシリアスな時間が待ち受けていた。

「その時俺たちは自分たちの立場をはっきりさせようとしていたとは気付きもしなかった。アーティストとして、俺たちはみんなのために立ち上がることが出来るのではないかと思っていた。マーガレット・サッチャー(Margaret Thatcher)、失業率、冷戦、核兵器排除...核兵器排除のためにブルース・ケント(Bruce Kent)と共に3,000人の前でスピーチを行ったこともあったよ。最近じゃ、政治的過ぎると、身動きが取れなくなっちまう」ジェネラル・セイント

イーストウッドとセイントの驚異的な成功は多くのライヴ・パフォーマンスと絶大なるレコードの売り上げによって構築された。誰もその"電車"を止める気などなかったが、紛れもなく未探検の地へのジェットコースターの旅になってしまった。

「レゲエの市場だけでならまだしも、イーストウッドとセイントは変わり初めてしまった...」クリス・クロックネル

「素晴らしいこと、すてきなことは全て起こってしまったんじゃないかと思っているよ。でも俺たちは全て楽しんださ!ストラングラーズ(Stranglers)とヨーロッパをツアーし、毎晩彼らの前にステージに登場した。ある晩控え室にメッセージが残してあって、最後までショーをやって欲しいと書かれてあった。彼らは俺たちが彼らのショーを乗っ取っちまうのに耐えかねちまったんだとさ!俺たちは'Papa's Got A Brand New Pig Back'をヒットさせたピッグバッグをサポートしていたこともあったよ。それも立場が逆転してしまったんだがね。彼らがステージに上がってもオーディエンスたちは"Eastwood and Saint, Eastwood and Saint, Eastwood and Saint"と呼び続けていたんだから」ジェネラル・セイント

これら全ての出来事を総括する最後の一言はやはり"もう1人のバッドなディージェイ"についてだろう...

「俺たちは今でもいい友達さ...」ジェネラル・セイント

参考文献:
Noel Hawks: Interview with Chris Cracknell London, UK 1st February 2007
Noel Hawks: Interview with General Saint London, UK 3rd February 2007
2015/6/22 Text by Harry Hawks
>>このアーティストの全在庫商品を見る
代表作
Clint Eastwood, General Saint - Two Bad DJ (1983)
CD Clint Eastwood, General Saint - Two Bad DJ (1983) Greensleeves UK
   明らかに素晴らしい初期80'SDJウィキッドスカンキン大名盤!大推薦盤!
¥2,980 ¥1,480
ウォントリストに追加
Clint Eastwood, General Saint - Stop That Train
CD Clint Eastwood, General Saint - Stop That Train Greensleeves UK
   当時のコンビネーション代表格とも言っていいこの二人組み!コミカルな歌いまわしとアルバムのジャケの面白さが際立ちますが、スキルフルなコンビネーションは今聞いても新鮮さを感じます!"Stop That Train"は未だに現場でかかり続けるヒット・チューン!マスト!!!
¥2,480
購入
Clint Eastwood, General Saint - Two Bad DJ (1983)
LP Clint Eastwood, General Saint - Two Bad DJ (1983) Greensleeves UK
   83年作品。当時のグリーンスリーヴス作品って事でジュンジョ・ロウズ、ルーツラディックス、サイエンティストが関わりつつもUKをベースに高い人気を誇ったDJコンビ。コミカルでキャッチーな掛け合いが実に良い感じ。
¥2,880
購入
Carol Kalphat, Clint Eastwood - African Land (Extended Mix)
12" Carol Kalphat, Clint Eastwood - African Land (Extended Mix) / Doctor Pablo, Cry Tuff All Stars - African Medley (Extended Mix) Hit Run
   非常にレアで強烈に渋い12インチ音源が待望の復刻!強烈なまでの静けさと熱さを兼ね備えた演奏に、Carol Kalphatの高めの声が綺麗にマッチしシリアス・ルーツ曲、途中からのClint EastwoodのDeejayが絡んできて更に強烈さが倍増、いや数倍には膨れ上がる強烈曲!そして、注目はB面!メロディカとダブミックスにより更に切れ味鋭く調理された幻想的な雰囲気さえ演出された素晴らしき1枚!大推薦盤!
¥2,580
ウォントリストに追加
Clint Eastwood - Roots Rock Reggae
7" Clint Eastwood - Roots Rock Reggae Hit Bound/Channel One US Drifter
   大名盤'Death In The Arena'に収録されている人気ナンバーが再発!!Dennis Walksのキラーチューン'Drifter'にのせて「Roots!Rock ! Reggae !」と連呼する文句無しのクラシックチューン!!
¥800
ウォントリストに追加
Clint Eastwood, General Saint - Stop That Train (Coloured Vinyl)
7" Clint Eastwood, General Saint - Stop That Train (Coloured Vinyl) Greensleeves UK/Dub Store Records JPN Stop That Train
   Clint Eastwood & General Saintの大ヒットチューン「Stop That Train」をVP Records x Dub Store Recordsの特別企画により独占復刻リリース!印象的なイントロ、コミカルでリズムミカルな2人の息の合った掛け合い、オリジナルをそのまま引用したキャッチーなフック。誰もが一度は耳にしたことのある80'sUKダンスホールの金字塔!! B面にはオリジナル同様、重厚なワンドロップサウンドにのせて、彼らしい切り口のリリックと絶妙なコンビネーションが光る「Monkey Man」をカップリング!
¥1,280
ウォントリストに追加
最新入荷タイトル
Clint Eastwood & General Saint - Stop That Train
LP Clint Eastwood & General Saint - Stop That Train Greensleeves UK
  
¥4,580
購入
戻る
●このページで取り上げてほしいアーティストを随時募集しています。 までeメールでお知らせください。